クレジットカード 限度額の仕組み

クレジットカード

クレジットカード 限度額の仕組み

「限度額10万」は毎月10万使えるわけではない!

今月はまだ限度額まで使ってないのにカードが止まったぞ

限度額が10万円のクレジットカードを使っていると、まだ10万円も使っていないのに限度額に達して使えなくなる、ということがあります。

何かの不具合か、支払いが滞ってしまったのか、と心配になるところですが、これは「限度額=毎月使える金額」ではないというのが原因です。

限度額はよく「毎月この金額までは使えるという金額」と説明され、それはイメージとしてはだいたい合っているのですが、クレジットカード特有の性質のために「限度額」と「実際に使える金額」の間にズレが生じています。その理由を理解するにはまずクレジットカードの仕組みから知る必要があります。

クレジットカードの仕組み

街中のお店でカードを機械に通したりネットショッピングでカード番号を打ち込んだりして代金を支払いますが、その場で自分の銀行口座からお金が引かれてお店に入金されるわけではありません。カードごとに決められた1か月間の支払金額が合算され、翌月まとめて銀行口座からお金が引かれます

「5月分締め日」までの1か月間で使った合計12300円は、6月後半にある「5月分引き落とし日」にまとめて銀行口座から引き落とされます。

5月にカードで支払った金額は、6月末に自分の銀行口座から引き落とされるまではカード会社が立て替えてくれている、言い換えると「借りている」状態になっています。これを理解しておくと限度額の仕組みが分かりやすくなります。

クレジットカードで決済したお金は、支払い日までカード会社に「立て替えて」もらっている

「限度額」のしくみ

限度額=カード会社が立て替えてくれる金額の上限

限度額とは、カード会社が利用額を立て替えても良いという金額の上限です。「利用額」は今月使った金額ではなく、「現在立て替えてもらっている金額」になります。

限度額は月をまたいでも回復しない

スマホの通信容量を使い切ってしまっても翌月1日になった瞬間に容量が回復しますが、クレジットカードの限度額は締め日を過ぎても同じように回復はしません

さきほどと同様に5月だけカードを利用した場合で考えます。

5月が始まる段階ではもちろんまだカードを利用していないので利用額は0円です。限度額が10万円だとしたらまだ10万円利用できる状態です。

5月末の締め日(1か月の切れ目)の時点では合計で70000円使っているとすると、利用額は同じく70000円で、10万円の残り30000円をまだ利用することができます。

5月分の締め日が過ぎて6月になったら利用額が0に戻りまた10万円決済できるようになるかと思いきや、実際にはまだ利用額が70000円と減っていません。これはまだ5月に支払いに使った70000円をカード会社に支払っておらず、70000円を立て替えてもらっている状態だからです。

5月分の引き落とし日を過ぎると、立て替えてもらっていた分を返したので利用額は0に戻ります

締め日を過ぎても利用額は0に戻らない

このサイクルが重複しながら繰り返される

クレジットカードの限度額と同じ金額を毎月使えないのは、上で示したサイクルが重複しながら繰り返されていくからです。

このように、締め日を過ぎて引き落とし日まで減らない前月の利用額のうえに今月の利用額が貯まっていきます。それによって毎月7万円ほどしか使っていなくても限度額10万円いっぱいに使っている状態になってしまいます。

締め日を過ぎても利用額が0にならないため、1か月に使った金額以上に利用額が加算される。

限度額で困らないために

限度額を上げる

限度額はどうしたら上がるのかな?

限度額を心配しなくて済むようにする方法として最も手っ取り早いのは限度額を上げるというものでしょう。限度額はどのようにすれば上げられるのでしょうか?

各カード会社に電話、またはインターネットから限度額の引き上げを申請することができますが、実際に引き上げられるかどうかにはカード会社の審査があります。

クレジットカードを利用していく中で一般に「クレヒス」と呼ばれる利用歴が残ります。これはどのくらいの期間、どのくらい使ったのか、支払いに滞りがないか、などの情報です。これらの情報や年収などを加味して審査されますが、その基準はブラックボックスとなっています。

実際に限度額をすこしずつ上げていった記録がこちらの記事です。

予備のクレジットカードを持っておく

クレジットカードで高額な買い物をしようとお店で決済しようとしたところ、突然使えなくなり手持ちの現金も足りず買えなかった、という事態に陥らないためにはクレジットカードを複数持っておくことも一つ有効な手でしょう。

クレジットカードにはそれぞれ「この使い方をするときは特にお得」という得意分野がありますから、予備として準備しておくだけでなく普段から複数枚を使い分けるのも良いでしょう。

限度額に達してしまったら

限度額に達して使えなくなった!

使えないと困るのに、、、

もう一度使えるようにする方法を紹介します。

限度額に達してしまった、または達してしまいそう、という場合の応急処置の方法を2つ紹介します。

電話で臨時に限度額を上げてもらう

通常、継続的な増額でも1か月など期間を決めた臨時の増額でも審査には数日かかります。しかし電話で「すぐに使いたい」と伝えると特別に数時間で審査の結果を伝えてくれることが多いです。

ただし、この場合でも返事が早いだけであって増額に応じてもらいやすくなるわけではありません。

「事前返済」で利用可能額を復活させる

カード会社によっては、通常の引き落とし日より前に現時点での利用額を振り込むことで利用額が0に戻り再び決裁が可能になるサービスがあります。これを一般に「事前返済」と呼びます。

三井住友カードが発行するクレジットカードの場合、こちらから事前返済の申請をしたうえで指定の口座に入金すると比較的すぐに反映され再び決裁が可能になります。

JCBの場合、カード裏面に書いてある電話番号のコールセンターに連絡すると振込先の口座を教えてもらえるのでそこに入金すると再び決裁可能になります。

「事前返済」により利用可能額を復活させられるかどうかはカード会社によるので確認が必要です。ちなみにDCカードの場合、事前の返済はできても返済したからといって利用可能額は復活しない、ということになっていました。

限度額に達したら

  • 電話で臨時に限度額を上げてもらう
  • 「事前返済」で利用可能額を復活させる

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