SL冬の湿原号2022 東京発日帰り乗車記

旅行紀

SL冬の湿原号2022 東京発日帰り乗車記

SL冬の湿原号の概要

SL冬の湿原号は毎年1月から3月にかけて釧網本線の釧路⇔標茶間で運転されるSL列車です。2022年に限ってはSLの故障によりディーゼル機関車による牽引に変更されていました。

標茶は釧路から釧網本線を内陸に50kmほどいったところにある小さな町で、SL冬の湿原号は1時間30分ほどかけてゆっくりと釧路から標茶まで運行します。

乗車には乗車券のほかに座席指定券が必要で、予約は全国のみどりの窓口の他、えきねっとからも可能です。例年満席になるようなことはあまりないので直前でも切符を買うことができることが多いです。

今回の行程

今回は朝一番の飛行機で羽田から女満別空港に飛んで網走に入り、普通列車で釧網本線を南下しながら途中標茶で途中下車して昼食、その後標茶から釧路までSL冬の湿原号に乗車し、その日のうちに釧路空港から羽田に帰るという行程です。

2022年2月10日

羽田空港 07:00発
 ↓ (JAL565便)
女満別空港 08:45着
 ↓ (空港連絡バス)
網走駅 10:24発
 ↓ (JR快速しれとこ摩周号)
標茶駅 12:41着

~標茶で昼食~

標茶駅 14:00発
 ↓ (SL冬の湿原号)
釧路駅 15:42着

~釧路駅周辺を観光~

釧路駅 17:03発
 ↓ (JR根室本線普通列車 帯広行)
大楽毛駅 17:16着
大楽毛駅前バス停 17:51発
 ↓ (阿寒バス 釧路空港行)
釧路空港 18:15着

~釧路空港で夕食~

釧路空港 20:05発
 ↓ (JAL544便)
羽田空港 21:55着

JAL565便で羽田空港から女満別空港へ

飛行機からの景色

この日の北海道は快晴で、飛行機からは北海道の景色がくっきりと見えました。

襟裳岬と日高山脈

女満別に近づくにつれ高度が下がってゆき、地上の様子がより詳しく見えるようになっていきました。

阿寒湖と雄阿寒岳

女満別空港では沖止めに

女満別空港にはボーディングブリッジがあり本来は飛行機から直接空港ロビーに入ることができるのですが、この日はボーディングブリッジを飛行機に付けようとした際に故障が発生したためタラップで一度地上に下りて駐機場を移動して空港ロビーに向かうことになりました。

故障したボーディングブリッジ(奥)と用意されたタラップ(手前)

ボーディングブリッジの故障発生によるタラップの手配などに時間がかかり、降機は到着予定時刻よりも20分ほど遅くなりました。

網走から釧網本線で標茶へ

空港連絡バスで空港から網走駅へ

飛行機からの降機は遅れたため、市内行きの連絡バスもそれに合わせて発車を遅らせていました。

運賃は空港に設置された券売機で乗車券を買うことでも払えますが、バス車内でPayPayなどのQR決済でも支払えるようになっていました。整理券を運賃箱に入れた後現金を投入する代わりに予め読み取ったQRコードから運賃に相当する金額を支払うようです。この方式は門別競馬場に行った際に乗車した道南バスでも見られました。

網走駅

網走駅に到着しました。晴れてはいましたが駅前ロータリーは凍っていて大変滑りやすくなっていました。

10:24発の釧路行き快速に乗車します。車両はすでにホームに止まっていましたが、発車10分前くらいまでは改札が始まらなかったため待合室で待機しました。

一番手前のホームには遠軽行きの普通列車用のキハ40が入ってきました。JR北海道にはH100型という新型気動車が導入されそれに伴いキハ40は数を減らしてきていますが、網走周辺ではまだまだ健在でした。

改札が始まりホームに来ました。右手に止まっているのが遠軽行きのキハ40、左手が今回乗車する快速しれとこ摩周号のキハ54です。

快速しれとこ摩周号で標茶へ

快速しれとこ摩周号は駅をとばしまくるわけではありませんが、正面には立派なヘッドマークが付けられています。

側面には流氷の絵が描かれています。

車内の放送の前後には、昔ながらのオルゴールのチャイムが流されていました。

車内はボックスシートではなく全員が前向きに座れるようになっています。車両両端にはロングシートの部分もありました。平日でしたが網走駅の時点で窓側は8割ほどうまっており、特に海側で流氷が見やすい進行方向左側はよく埋まっていました。

ただし窓の配置と座席の間隔は必ずしも対応しておらず、ちょうど窓一枚が横に来てよく外が見える席と、窓と窓の間の壁が席の真横に来ていて景色があまり見えない席もありました。

途中、知床斜里で遅れている対向列車との行き違いのためしばらく停車しました。知床斜里では駅売店の方が車内販売をされていました。

写真奥には先に到着し折り返し網走行となる流氷物語号が止まっています。本来は専用ラッピングのされたキハ40の2両編成が使われるのですが、この日はなぜか専用編成が釧路→網走で使われており流氷物語号には普通のキハ40が使われていました。

知床斜里からも多くの人が乗ってきました。

標茶に到着・昼食

標茶に着くとすでに釧路から来た冬の湿原号が到着していました。

ここまで乗っていた快速を見送ります。この列車は釧路からのSL冬の湿原号に乗って標茶に着た後すぐに釧路へ向けて発車する都合の良いダイヤになっているため、標茶から多くの人が乗って行きました。

標茶駅です。標茶駅に多くの人が降りるのはSLが運転される時期くらいでしょうが、大きな待合室もある立派な駅です。

SL利用者向けに町内の飲食店や温泉施設まで送迎してくれる無料のジャンボタクシーが運行される予定でしたが、新型コロナウイルス蔓延で中止になっていました。

今回は標茶駅から歩いて10分弱のところにある「手づくりハンバーグSORA」というお店に行きました。

お城のようなおしゃれな建物です。

店内もおしゃれでした。

一番人気のハンバーグセット(1260円)を頼みました。とてもおいしかったです。ちなみにPayPayが使えました。

冬の湿原号に乗車 標茶から釧路へ

いよいよSL冬の湿原号に乗車します。平日ということもありかなり空いていました。

機関車が釧路側に付け替えられ、さらに釧路方面のホームに移動していました。標茶駅には転車台はないため、SLで運転される場合は折り返すときにSLを先頭(釧路側)に持って来るものの、車両の向きは変えられないため後ろ向きに走ることになります。

SL冬の湿原号 車内の様子

たんちょうカー(1,5号車)

2021年度の改修で、編成両端の1号車と5号車は座席配置などが大きく改められ「たんちょうカー」と名付けられました。

もともとボックスシートが両側に並んでいましたが、片側は窓に向いた2名掛けのシートになりました。

カフェカー(2号車)

下の写真は売店がある2号車です。他の車両が14系という比較的新しい(1971年以降に設計・製造)された客車なのに対して、この2号車だけは43系という1951年から製造される古いもので、中の雰囲気もレトロな感じが出ています。

カフェではコーヒーやお菓子の他に数多くの記念品も販売しています。今回は釧網本線全通90周年のSL冬の湿原号専用サボを購入しました。これは実際に車両に取り付けられているものと同じものです。

車内は空いていたものの、カフェは標茶停車中と発車してすぐは列ができていました。しかし発車してしばらくたつと並ばずに買えるようになりました。カフェの営業時間は塘路駅発車までなので注意が必要です。

コーヒー・クッキーセットも購入しました。

3,4号車

3,4号車は2022年度に改修される予定で、2022年2月の時点ではまだ改修されていませんでした。

だるまストーブが設置されており、売店で買ったスルメなどを自由に焼けるようになっていました。

塘路駅停車中に写真撮影

塘路駅では長時間の停車がありました。列車はいい感じのカーブに止まり、それを反対側のホームから撮影することができました。

この角度からも撮影できます。

釧路に到着

釧路駅に到着しました。今回SLの故障でディーゼル機関車に変更になったことで、座席指定券の値段が1680円から510円に値下げされました。私は値下げ前に指定券を購入していたため、釧路駅で返金していただきました。

釧路駅から根室本線とバスで釧路空港へ

釧路駅から釧路空港へは一般的には直通の連絡バスを使いますが、今回は時間が余っていたことと、大楽毛までは根室本線を使ってそこから路線バス(このバスも釧路駅から出ている)に乗り継いだ方がいくらか安かったことから、根室本線に乗ることにしました。

根室本線で大楽毛(おたのしけ)駅へ

帯広行の普通列車に乗車します。キハ40です。

側面はだいぶボロボロでした。このあとおじさんが行先が書かれたサボを入れに来ました。ホームと反対側のサボは車内から窓を開けて手を伸ばして差し込んでいました。

通学の高校生などがちらほらと乗っていました。

運転席横には釧路に来るときに付けていたと思われるサボなどが置いてありました。

大楽毛駅に到着しました。広いホームですが無人駅です。

夕暮れの中を走っていくキハ40。

大楽毛駅の駅舎です。市役所の支所か何かが併設されているほか、真横には飲食店が建っていました。

バスまでかなり時間があるので待合室で待ちます。

待っているうちに釧路行きの列車も来ました。

大楽毛駅から釧路空港へ

大楽毛駅前のバス停から釧路駅に向かいます。駅前すぐのロータリーにバスが入ってくるわけではなく、駅を出て少し右に行った幹線道路沿いにバス停はあります。

釧路空港に到着。

JAL544便で釧路空港から羽田空港へ

この日の釧路空港の最終便でした。ANAでもう少し早い羽田行きの飛行機に乗れれば都合が良かったのですが、JALカードnaviの減額マイルキャンペーンを利用するためにJAL便を使う必要があったため遅い時間帯になりました。

帰りの飛行機も737でした。写真に写っているのは一本前に出ていった札幌丘珠空港行きの便です。丘珠空港も一度利用してみたいところです。

まとめ

今回は一日で東京から網走・釧路を回りまた東京に帰ってくるきつきつの行程でしたが、その分充実した1日になりました。本来は前日にピーチで釧路に入り、一泊二日で釧網本線周辺と冬の湿原号を楽しみ帰ってくる予定でしたが、家を出ようと思ったら前日夜に食べたものが重すぎたのか体調が悪く、やむなくピーチの航空券は捨てて翌日朝の女満別行きのJALの特典航空券を予約したのでした。今回はマイルを持っていたことと、JALカードnaviを持っていたおかげで前日であってもお得に航空券を予約することができ、特典航空券の便利さを感じることになりました。

お得な特典航空券の使い方に関しては当ブログでも紹介しておりますのでぜひご覧ください。

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